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病院薬剤師の転職はエージェントなしでできる|直接応募の手順を全部書く
📢 この記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。 ※本記事は私個人の一度きりの転職体験と一般的な情報に基づくものです。採用の手順や条件は施設・時期によって異なります。特定の病院・地域を推測させる情報は伏せています。
病院薬剤師の転職はエージェントなしでできる|直接応募の手順を全部書く
転職エージェントを使わなくても、病院薬剤師の転職は最後まで自分で完結できます。私自身、病院から病院への転職を、エージェントを介さずに終えました。応募したのは1院だけ。書類と面接だけで決まっています。
ただ、いざ「自分でやる」と決めたときに困るのが、手順を書いた情報がほとんどないことです。転職サイトの記事は「エージェントに相談しましょう」で終わるものが多く、直接応募の具体的な段取りは、なぜか誰も書いていません。
この記事は、その空白を埋める手順編です。求人の探し方から、応募、面接日程の調整、条件確認まで、順番に整理します。なぜ私がエージェントを使わなかったのか、という経緯や物語のほうは、別の記事に書きました。
▼ 経緯・物語のほうはこちら 病院薬剤師が「病院から病院へ」転職した話|エージェントとの付き合い方まで
直接応募という選択肢は、なぜ成立するのか
前提として、病院の薬剤師採用は、エージェント経由だけで動いているわけではありません。多くの病院は、自分の病院の公式サイトに採用ページを持ち、そこで直接募集をかけています。
病院側にも直接応募を歓迎する事情があります。紹介会社を経由した採用では、病院側に紹介手数料が発生します。同じ人を採るなら、手数料のかからない直接応募のほうが、病院にとってはありがたい。つまり直接応募は、応募者の勝手な裏口ではなく、採用側から見ても正規のルートです。
公立病院や公的機関の場合は、そもそも職員採用試験という形式をとることが多く、エージェントが入り込む余地自体がありません。行きたい病院の設置主体(公立か、民間か)によって、入口が変わることは知っておいて損はないです。
求人の見つけ方は、実質4ルート
エージェントを使わない場合、求人情報の入口は次の4つに絞られます。
- 病院公式サイトの採用ページ(「病院名+薬剤師+採用」で検索)
- 都道府県の薬剤師会・病院薬剤師会が出している求人情報
- ハローワーク(インターネットサービスで在職中でも検索可能)
- 学会・研修会・勉強会でのつながり、いわゆる人づて
このうち一番確実なのは1です。気になる病院があるなら、まず公式サイトの採用ページを直接見にいく。採用ページには募集職種、雇用形態、給与、応募方法が載っているのが一般的で、「現在募集なし」でも、問い合わせ先だけは書かれていることが多いです。
見落とされがちなのが2と3です。薬剤師会系の求人は、エージェントに出ていない地元の病院求人が載っていることがあります。ハローワークも同様で、紹介手数料をかけたくない病院ほど、こうした無料の媒体を使う傾向があります。
4の人づては、私が実際に使ったルートです。求人票より先に「あの病院が探しているらしい」という情報が流れてくる世界が、病院薬剤師には確かにあります。この話は経緯の記事のほうに詳しく書いたので、ここでは省きます。
応募から面接日程の調整まで
求人を見つけたあとの流れは、一般的には次のように進みます。
まず、採用ページに記載された方法で連絡します。応募フォームがあればフォームから、なければ記載のメールアドレスか電話で、採用担当(多くは総務課・人事課などの事務部門)につないでもらう形です。「薬剤師の求人を拝見して応募を検討している」と用件を伝えれば、必要書類と手順を案内してもらえます。
提出書類は、履歴書と職務経歴書が基本で、薬剤師免許の写しを求められることもあります。職務経歴書には、病棟・調剤・化学療法などの経験業務と、保有資格を書きます。エージェントの添削がない分、ここは自分で仕上げることになりますが、病院側が知りたいのは「どの業務をどれくらい経験してきたか」なので、飾った文章より事実の整理が効きます。
面接日程は、採用担当とのメールか電話のやり取りで決めます。在職中の場合、平日の日中に面接へ出向く必要が出てくるため、日程候補は複数もらえるよう先にお願いしておくと調整が楽です。
条件確認は、自分でやる。聞くべき項目はこれ
直接応募でいちばん覚悟がいるのは、条件確認を代行してくれる人がいないことです。ここを曖昧にしたまま入職すると、あとで効いてきます。確認すべき項目を挙げます。
- 給与の内訳(基本給と手当の区分。賞与や昇給の算定は基本給ベースが一般的)
- 当直・オンコールの有無と月あたりの回数
- 年間休日数と有給の取りやすさ
- 配属と業務分担(希望領域に関われるか、ローテーションの有無)
- 退職金制度と社会保険の加入状況
聞くタイミングは2回あります。1回目は面接の逆質問。ここでは配属や業務分担など、働き方の中身を聞きます。2回目は内定後です。給与や休日などの労働条件は、労働基準法で書面等による明示が使用者に義務づけられているので、労働条件通知書を必ず受け取り、求人票との食い違いがないか照合してから承諾します。
とくに認定・専門資格を目指す人は、配属と業務分担の確認を飛ばさないでください。求人票の「認定取得支援あり」と、あなたがその資格を取れる体制かどうかは、別の話です。私はここを確認しきれず、転職後にある専門資格の取得を一度あきらめることになりました。同じ後悔をする人を減らしたくて、この項目だけは強く書いています。
エージェントを使う場合との違い
直接応募が万能という話ではないので、違いを並べておきます。
| 直接応募 | エージェント経由 | |
|---|---|---|
| 求人の幅 | 自分で探した範囲のみ | 非公開分も含め提示される |
| 内部情報 | 自力で集める | 担当者が持っていることがある |
| 条件交渉 | 自分で行う | 代行してもらえる |
| 手間 | 書類・日程調整も全部自分 | 大部分を任せられる |
| 病院側のコスト | 手数料なし | 紹介手数料が発生 |
行きたい病院が決まっているなら直接応募、候補を広く比較したい・内部情報がほしいならエージェント、というのが素直な使い分けです。両方を並行させることもできます。エージェント側の選び方や、担当者を見極める視点は、経緯の記事のほうに書きました。
エージェント側も候補に入れるなら、参考までに薬剤師向けの転職サービスを2つ載せておきます(PR)。いずれも登録・相談は無料です。合わなければ離れる、という距離感で情報収集の入口に使ってください。
薬剤師の転職&派遣ならファルマスタッフ(株式会社メディカルリソース)
薬剤師転職サポートなら『アポプラス薬剤師』|30年の実績・東証プライム上場グループ(アポプラスキャリア株式会社)
直接応募が向く人・向かない人
向いているのは、こんな人です。
- 応募したい病院が、すでに具体的に決まっている
- 学会や研修会など、病院の情報が入ってくる関係を持っている
- 条件の確認や交渉を、自分の言葉でやることに抵抗がない
逆に、候補の病院がまだ絞れていない人や、内部事情を知る手段がない人、在職中で書類や日程調整に割く余力がない人は、エージェントを併用したほうが遠回りしません。直接応募は手数料の構造上きれいなルートですが、情報収集と交渉のコストを全部自分が引き受ける方式でもあります。そこは冷静に見積もってください。
転職の全記録は、noteにまとめました
この記事は、手順に絞って書きました。実際の転職で年収がどう動いたのか、面接で何を聞かれたのか、積み上げた症例と目指していた資格はどうなったのか。そうした個人的な全記録は、noteのほうにあります。
▼ まずは無料の導入から 病院を辞めたい。でも、病院薬剤師は辞めたくない人へ(無料) ▼ 本編はこちら 病院から病院へ転職した全記録|認定・症例・「余所者」のリアル(¥2,000)
おわりに
直接応募は、特別なコネがある人だけの裏技ではありません。採用ページを見て、連絡して、書類を出して、面接を受ける。工程そのものは、これだけです。難しさは工程ではなく、情報収集と条件確認を自分で引き受ける点にあります。
そこを引き受けられるなら、エージェントなしの転職は現実的に成立します。引き受けきれないと感じたら、エージェントを情報収集の道具として足せばいい。どちらか一方を選ぶ話ではなく、自分の状況に合わせて組み合わせる話です。この記事が、その設計図になればうれしいです。
著者について
現役の病院薬剤師(からみそ)。日本医療薬学会の薬物療法専門薬剤師・医療薬学専門薬剤師を保有しています。病棟業務のかたわら、資格取得やキャリアの実体験を、ブログと note で発信しています。
本記事は個人の体験と一般的な情報に基づくものであり、特定の転職サービスの利用を保証・推奨するものではありません。転職の判断はご自身の状況に合わせて行ってください。